相続人調査の落とし穴7選|戸籍の取り漏れで相続手続きが止まる前に


相続手続きで意外と多いのが、「相続人が確定できず、手続きが進まない」「銀行や法務局から追加の戸籍を求められてやり直しになる」といったつまずきです。
原因の多くは**相続人調査(誰が相続人かを戸籍で確定する作業)**の“取り漏れ”や“思い込み”にあります。

この記事では、初めての方でも迷いにくいように、相続人調査の基本から、見落としやすい相続人、相続関係説明図の重要性、そして不安なときの専門家活用まで、丁寧に解説します。

目次

相続人調査とは

相続人調査の目的

相続人調査とは、亡くなった方(被相続人)の相続人が誰かを、戸籍で公的に確定する作業です。
相続は「たぶんこの人たち」という推測では進められず、預貯金の解約・名義変更・不動産手続きなどで、戸籍に基づく相続人の確定が求められる場面が多いです。

なぜ「戸籍」が必要なのか

戸籍は、親子関係・婚姻関係・死亡などの身分関係を公的に示す資料です。
「家族のことは全部知っているつもり」でも、戸籍を追うと想定外の相続人(前婚の子、養子、代襲の孫など)が判明することがあり、ここが落とし穴になりやすいです。

相続人調査の方法

基本の考え方(戸籍を“さかのぼる”)

一般的には、次の考え方で集めます。

  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍(連続してつながる一式)
  • 相続人側(配偶者・子など)の戸籍は、手続き先が求める範囲で追加

※市区町村の合併や戸籍の改製(作り替え)で、複数の役所にまたがることもあります。

相続人調査の手順

  1. 被相続人の最後の本籍地を確認(戸籍の記載/住民票除票など)
  2. 最後の本籍地で、まず 戸籍(現在戸籍) を取得
  3. そこから前の戸籍(除籍・改製原戸籍など)へ辿り、出生までさかのぼる
  4. 戸籍の記載から、子・養子・認知・婚姻歴などを確認
  5. 相続人が死亡している場合は、代襲相続(本来の相続人の子が代わりに相続)の有無を確認

よくある実務のつまずき

  • 途中の戸籍を1つ取り忘れて、出生までつながらない
  • 「離婚・再婚がない前提」で進めてしまい、前婚の子の確認をしない
  • 相続人の一部が亡くなっているのに、代襲の確認をしない

見落としやすい相続人

ここが一番の“落とし穴”です。次のような相続人は、見落としが起きやすい傾向があります(個別事情により異なります)。

前婚の子(離婚・再婚がある場合)

被相続人に離婚歴があると、前の結婚での子が相続人になることがあります。
「今の家族しか知らない」場合ほど、戸籍で初めて判明することがあります。

認知した子

婚姻関係にない相手との子であっても、認知がある場合は相続人となることがあります。
家族が把握していないケースもあり、戸籍確認が重要です。

養子・特別養子(養子縁組)

養子は実子と同様に相続人になるのが一般的です。
縁組・離縁の履歴も戸籍で確認します。

代襲相続の対象(孫・甥姪など)

相続人となるはずの子や兄弟姉妹がすでに亡くなっている場合、状況により
孫(子の代襲)甥姪(兄弟姉妹の代襲)が相続人になることがあります。
ここを見落とすと「相続人が確定しない」状態になりやすいです。

異母兄弟・異父兄弟など(兄弟姉妹が相続人になるケース)

子や親がいないなど、相続の順番によっては兄弟姉妹が相続人になる場合があります。
このとき、父母の違いなどで関係が複雑に見えることがあり、戸籍での整理が欠かせません。

相続関係説明図の重要性

相続関係説明図とは

相続関係説明図は、被相続人と相続人の関係を家系図のように図で整理したものです。
「誰が相続人で、代襲がいるか」を一目で示せます。

あると何が良いのか

  • 銀行・役所・法務局などに提出する際、説明がスムーズ
  • 相続人が多い場合でも、漏れや誤解を防ぎやすい
  • 戸籍を並べるだけより、家族内の合意形成にも役立つことがある

似ているものとの違い(ざっくり)

  • 相続関係説明図:作成は比較的自由(提出先の要望に合わせやすい)
  • 法定相続情報一覧図(法務局の制度):認証された一覧図が発行され、複数の手続きで戸籍の束の代わりに使えることがある
    ※どちらが適するかは、手続き内容・提出先で変わります。

不安になったら専門家に任せる

自分でやる場合に起こりがちな負担

  • 役所が複数にまたがり、取得が想像以上に手間
  • 途中で戸籍がつながらず、取り直しが発生
  • 相続人が増えて、説明・連絡・書類作成が一気に難しくなる

専門家に任せるメリット(一般的な例)

  • 戸籍の取り漏れを減らし、相続人確定までの流れが整理しやすい
  • 相続関係説明図の作成まで一体で進めやすい
  • 次の手続き(遺産分割協議書の作成など)へスムーズにつなげやすい

※争いが強く想定される場合は弁護士、不動産の登記は司法書士、税務は税理士など、内容に応じて適切な専門家の関与が必要になることがあります。

まとめ

相続人調査は、「家族のことを知っているから大丈夫」と思っていても、戸籍を追うと想定外の相続人が見つかることがあります。特に、前婚の子・認知した子・養子・代襲相続などは見落としやすく、ここでつまずくと、相続手続き全体が止まりやすくなります。

まずは、

  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍をそろえる
  • 代襲の有無を含めて相続人を確定する
  • 相続関係説明図で見える化する
    この3点を意識すると、手続きが進みやすくなります。

もし「戸籍の集め方が不安」「相続人が多くて整理できない」「見落としが怖い」と感じたら、早めに専門家へ相談するのが安心です。
アクシスサポート行政書士事務所では、相続人調査(戸籍収集・相続関係説明図の作成など)から、次の手続きまで見据えた形でサポートしています。状況整理だけでも構いませんので、お気軽にご相談ください。

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