会社設立の流れと必要書類チェックリスト(株式会社/合同会社の違いも解説)

「定款ってどれ? 登記はどこへ? 何から始めれば…」——会社設立の最初の壁は“言葉”と“順番”です。この記事は、初めて法人化する方に向けて、株式会社と合同会社の違い、登記までの道のり、書類の集め方をやさしい言葉で一歩ずつ説明します。読み終える頃には、今日やること・明日やることがはっきりし、無駄なやり直しを避けて最短で営業開始できる見取り図が手元に残ります。
会社形態の基本と選び方
株式会社は「外部からの見られ方が強い」「資金調達に向く」形、合同会社は「設立費用が軽い」「意思決定が速い」形です。たとえば銀行融資や大手との取引を早期に狙うなら株式会社が安心。一方、数名でスモールに始め、利益配分を柔軟に決めたいなら合同会社が軽快です。どちらも“正解”になり得ます。1〜2年後の資金計画・人員計画・信用の必要度を紙に書き出し、今いちばん必要な肩書きを選びましょう。
最小限の比較(必要箇所のみ)
| 観点 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 設立時の公証人手続 | 必要(定款認証) | 不要 |
| 意思決定 | 株主総会+取締役等 | 社員(出資者)で柔軟 |
| 外部からの見られ方 | 高め | 中〜やや低め |
| 利益配分 | 持株比率が基本 | 定款で柔軟に設定可 |
会社設立に関する用語集
定款(ていかん)
会社のルールブック。
何をする会社か、誰が動かすか、どう決めるか等の“基本約束”を書いた文書です。
発起人(ほっきにん)
会社を作る人。
最初の出資者であり、設立段取りの中心を担います。
登記(とうき)
法務局に「この会社がこういう内容で存在します」と公に記録してもらうこと。
ここを通過して初めて“会社”として動けます。
設立までの流れ
事前準備
会社名・本店所在地・事業目的・決算月を決めます。
事業目的は将来の展開も見据えて少し広めに。役員になる方は個人の実印・印鑑証明書を準備します。
社名は同一商号の有無、ネットのドメインや商標の観点も軽くチェックしておくと後悔がありません。
定款の作成と認証
定款は“会社の取扱説明書”。株式会社は公証役場で認証が必要、合同会社は不要です。
電子定款なら印紙税が節約できます。公告方法や(株式会社なら)発行可能株式総数など、後から変えると手間が大きい項目は、将来像と合わせて慎重に。
資本金の払込み
発起人名義の口座へ入金し、通帳の写し等で払込証明を作ります。
金額は信用・社会保険・税の三方向に影響します。開業直後の資金繰り表を用意し、余裕を持たせた額に設定しましょう。
登記申請
法務局へ「登記申請書」「定款」「就任承諾書」「払込証明」「印鑑届書」「役員の印鑑証明書」等を提出。
完了後に登記事項証明書と法人印鑑証明書を取得し、銀行口座開設・契約に進みます。
登記後の届出(“忘れ物”防止)
税務署・都道府県・市区町村への設立届、青色申告承認、年金事務所の適用手続、労働保険の成立などを順番に。
従業員採用の予定があるなら、雇用のタイミングと合わせた日程にしておくと二度手間が減ります。
必要書類チェックと集め方
「どの書類を、どこで、どの順に」が分かれば設立は加速します。
役員の印鑑証明は市区町村で取得。
資本金の払込みは通帳の入金記録の見開きページ+該当ページをコピー。
株式会社は公証役場の定款認証謄本が追加で必要です。
すべての書類に日付の整合(定款→払込→就任承諾→登記申請の順)を意識すると差し戻しが激減します。
よくある落とし穴と回避策
事業目的が“広すぎて抽象的”または“狭すぎて将来足かせ”になっているケースが目立ちます。今すぐやること+近い将来あり得ることを具体名で並べるのがコツ。払込証明は入金者名義と金額・日付がはっきり分かる資料で。就任承諾書は就任日=登記申請日と整合させましょう。公告方法を官報だけにすると後のコストがかさむことも。Web公告など代替手段も検討の価値があります。
会社設立の実例:ネイルサロンの法人化
Sさんは自宅サロンを法人化。
将来スタッフを雇い、商業施設への出店も視野に入れるため株式会社を選びました。
目的は「ネイル施術」「化粧品の販売」「技術講習」まで具体的に。
定款は電子で作成し印紙代を節約。
資本金は初期仕入と家賃2か月分を見込み、余裕を持たせた額に設定。
登記完了後は、登記事項証明書+法人印鑑証明書で銀行の法人口座を開設し、税・社保の届出を一気に済ませました。工程を紙に落として“順番通り”進めた結果、差し戻しゼロで営業開始に間に合いました。
Q&A
合同会社から株式会社に変えられますか?
可能です(組織変更)。将来の信用・調達ニーズが高まった段階で乗り換える選択も現実的です。
役員は何人必要?
取締役1名で設立可能です。対外印象や内部けん制が必要なら複数人体制を検討します。
設立後すぐの優先タスクは?
税・社保の届出、銀行口座、請求書や会計の初期設定です。青色申告の承認は早めが安心です。
まとめ
順番と用語が分かれば、設立は一気に進みます。
アクシスサポート行政書士事務所は、定款作成・認証、登記必要書類の整備、税・社保の初期届出まで伴走。
お電話・LINE・お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
-
URLをコピーしました!
-
URLをコピーしました!
