宅地建物取引業免許が必要なケース・不要なケース

「不動産を売ったり貸したりするなら、宅地建物取引業免許(宅建業免許)は必要?」と調べる方は多いです。
結論からいうと、宅地建物取引業免許が必要なケースもあれば、状況によっては宅地建物取引業免許が不要なケースもあります。ポイントは、その行為が「宅地建物取引業(不動産取引を“業として”行うこと)」に当たるかどうかです。
判断を誤ると準備や段取りが大きく変わるため、ここで一度、全体像を整理しておきましょう。

目次

制度の基本(宅建業とは/「業として」の意味)

宅地建物取引業(いわゆる宅建業)とは、法律上ざっくり言うと次の行為を業として行うことです。

  • 宅地や建物の売買・交換
  • 売買・交換・貸し借りの代理(本人の代わりに契約すること)や媒介(間に入って契約成立を手助けすること)

ここで一番つまずきやすいのが「業として」の部分の解釈です。
回数だけで機械的に決まるものではなく、国の考え方では、たとえば次のような事情を総合的に見て判断するとされています。

  • 誰を相手にするか(広く一般向けか/親族など特定の相手か)
  • 目的(利益目的か/相続税の納税など特定の資金需要か)
  • 物件の取得経緯(転売目的で取得したか/居住用・相続で取得したか)
  • 取引の態様(自ら広く募集して直接売るか等)
  • 反復継続性(繰り返し行う予定・蓋然性があるか)

よくある課題、問題(勘違いポイント)

初めて調べる方が混乱しやすいのは、主に次の点です。

  • 「宅建士(資格)」と「宅建業免許」を混同してしまう(資格=個人、免許=事業として行うための許可)
  • 「自分の家を売るだけ」でも免許が必要だと思い込む
  • 友人の物件を“代わりに探す・紹介する”つもりが、実質媒介に近くなる
  • 「報酬は少額だから大丈夫」と考えてしまう(報酬の大小だけで決まらないことが多い)
  • 副業・投資で売買回数が増え、「業として」に近づくことに気づきにくい

課題、問題の解決方法(チェック表+判断手順)

まずは「必要/不要」をイメージしやすいよう、代表的な目安を表にまとめます(※最終判断は個別事情によります)。

ざっくり結論の目安具体例(イメージ)
免許が必要になりやすい他人の不動産を“代わりに売る・貸す”(代理)
他人同士の売買・賃貸をまとめる(媒介)
不特定多数向けに繰り返し売買する事業を行う
免許が不要になりやすい自分の家を1回売る
相続した不動産を処分する
自分が貸主として自分の物件を直接貸す(仲介ではない形)
※ただし実態により判断が分かれることがあります

次に、迷ったときの判断手順です。

  1. 「誰のための取引か」:他人のために動く(代理・媒介)なら、免許が必要になる可能性が高まります。
  2. 「繰り返す予定があるか」:今は1回でも、今後も同様に行う予定があると「業として」に近づくことがあります。
  3. 「一般向けに募集しているか」:ネット広告などで広く募集している場合は、事業性が高い方向に見られやすいとされています。

    ※ここまでで不安が残る場合は、都道府県(宅建業の担当部署)や行政書士へ、事実関係を整理したうえで確認するのが安全です。

相談事例(成功例、失敗例)

失敗例:知人の物件を「買主探しだけ」と思って紹介料を受け取った
→ 実態として当事者間の契約成立に関与しており、結果的に“媒介に近い”形になっていた。
後から「免許の要否」を指摘され、計画の見直しが必要になった。

成功例:自分の相続不動産を売却。自分は免許を取らず、宅建業者に仲介を依頼
→ 自分で“宅建業”を始めるのではなく、必要な部分は宅建業者に任せて進めたため、手続きと役割分担が整理でき、スムーズに進んだ。

まとめ

宅地建物取引業免許(宅建業免許)が必要か不要かは、「代理・媒介に当たるか」「業として(反復継続・事業性)と言えるか」で変わります。特に副業・投資・紹介などは、意図せず“宅建業に近い形”になってしまうこともあります。
「宅建業免許 必要/不要のどちらか判断がつかない」「このやり方で進めてよいか不安」という場合は、事実関係を整理して早めに確認することが大切です。個別事情によって結論が変わることもあるため、都道府県の担当窓口や、アクシスサポート行政書士事務所などの専門家へご相談ください。
※本記事は一般的な情報であり、個別案件への最終的な判断は状況により異なります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次