道路使用許可の基本が1ページで分かる|必要なケース・申請先・書類・手数料・占用許可との違い

道路で工事をする、道路に屋台を出す、道路で撮影やイベントを行う。これらの行為は、内容によって道路使用許可が必要になります。道路使用許可は「申請すれば必ず取れる許可」ではありません。
警察署長は、交通への影響を踏まえて許可の可否や条件を判断します。

このコラムでは、初めて道路使用許可を検討する方に向けて、道路使用許可が必要になる場面、申請先、必要書類、手数料、そして道路占用許可との違いまで、汎用的に整理します。

目次

1. 道路使用許可とは

道路使用許可は、道路で「通行」以外の目的で一定の行為を行う際に、その場所を管轄する警察署長の許可を受ける手続です。警察庁は、許可基準として「交通の妨害のおそれがない」「条件に従えば妨害のおそれがなくなる」「公益上または社会の慣習上やむを得ない」などの場合に許可をしなければならない、という枠組みを示しています。

一方で、道路使用許可は「道路交通法で禁止されている行為」を許可する制度ではありません。警視庁は、道路使用許可の説明の中で「道路交通法第76条により禁止されている行為は許可できない」旨を明記しています。

2. 道路使用許可が必要になる代表例(1号〜4号)

道路使用許可の対象になる行為は、代表的に次の4類型で整理されます(都道府県の細則等で具体例が追加される場合があります)。

1号:道路で工事・作業を行う

例:資材の搬出入でクレーンを使う、コンクリート打設、道路上での作業帯を設ける、など。

2号:道路に工作物を設置する

例:石碑、広告板、アーチ等の工作物を道路上に設置する行為。

3号:場所を移動しない露店・屋台の出店

例:縁日、屋台、露店などを同じ場所で出店する行為。

4号:祭礼行事・撮影・イベント等(一般交通に著しい影響が出るもの)

例:祭礼行事、ロケ・撮影会、街頭録音会、交通量が多い場所での署名・アンケート、配布・販売、拡声器を用いた通行など。


3. 道路使用許可と道路占用許可の違い(両方必要なケース)

道路使用許可と混同されやすい手続に道路占用許可があります。道路占用許可は道路管理者(国・自治体など)が所管し、道路上に一定の物件を設けて継続的に占用する場合などに関係します。

警察庁は、道路使用許可と道路占用許可の両方が必要となる場合があることを明記しています(例:ライフライン等の設置工事、工作物の設置、露店の出店、オープンカフェの設置を伴うイベント等)。

さらに、国の道路管理機関の案内では、両方の許可が必要な場合は、道路管理者または所轄警察署長のいずれか一方を経由して一括で申請できる旨が整理されています。
※一括提出が可能でも、許可権者は別です。許可証の受領先が分かれる運用を案内する都道府県もあります。

4. 申請先(どこの警察署に出すか)

道路使用許可の申請先は、原則として道路使用の場所・区間を管轄する警察署です。
警視庁は注意事項として「場所・区間を管轄する警察署を確認して申請する」旨を示しています。
静岡県警も、申請先を「道路使用場所を管轄する警察署」として案内しています。

5. 申請の流れ(事前相談→提出→許可証交付)

① 事前相談(交通への影響が大きい計画ほど早めに)

警察庁は、大規模工事やイベント等は交通への影響や合意形成が一様ではないため、時間的余裕をもって事前相談するよう案内しています。
警視庁も、広範囲の工事、国道・高速道路の工事、通行止めイベントなどは事前協議が必要になる場合があるため、申請前に所轄へ相談するよう示しています。

② 申請書類の作成・提出

提出部数は地域の運用で異なる場合がありますが、警察庁は「道路使用許可申請書(2通)」と添付書類を示しています。 静岡県警も、申請書・図面類を「2通」提出する形で案内しています。

③ 審査→許可証の交付

許可が出る場合でも、警察署長は交通安全確保のために条件を付すことがあります。警察庁は、条件に従うことで交通の妨害のおそれがなくなる場合を許可基準の一つとして示しています。

6. 必要書類(最低限のセット)

必要書類は行為の内容や地域の運用で増減します。警察庁は、最低限として次を示しています。

  • 道路使用許可申請書(2通)
  • 道路使用の場所・区間の付近の見取図
  • 道路使用の方法・形態等を補足するために必要な書類(公安委員会が必要と認めて定めたもの)

都道府県警の案内では、上記に加えて「位置図」「見取図」「方法・形態を具体的に説明する資料」「迂回路図」「交通量調査資料」などを求める例があります。

7. 手数料とオンライン申請(e-Gov)

手数料は都道府県ごとに異なる

道路使用許可の手数料は、都道府県の条例等により異なります。例えば、警視庁の案内では工事・作業の申請が2,700円、工事・作業以外の申請が2,100円などと示されています。
静岡県警の案内では道路使用申請手数料を2,300円としています。
京都府警は手数料を2,400円と案内しています。

オンライン申請(e-Gov)に対応する地域がある

警視庁は、道路使用許可をe-Govの電子申請でオンライン申請できる旨を案内しています。
静岡県警も、e-Govを通じたオンライン申請・届出が可能になる旨を案内しています。
※オンラインの可否や対象手続は地域差があるため、申請先の都道府県警察の案内で確認してください。

8. よくある注意点(不許可・条件付きになりやすいポイント)

注意点1:申請は「1行為につき1申請」が原則

警視庁は注意事項として、原則「1行為につき1申請」と明記しています。
工事区間・実施日・実施形態が分かれる場合は、申請を分ける必要が出ることがあります。

注意点2:道路使用許可以外の申請が必要になる場合がある

警視庁は、道路使用許可申請以外の申請が含まれる場合は別途申請が必要として、例として「通行禁止道路通行許可申請」「制限外等許可申請」などを挙げています。

注意点3:道路占用許可が必要な案件を見落としやすい

工作物設置やオープンカフェ等を伴うイベントでは、道路使用許可と道路占用許可が両方必要になる場合があります。
申請計画の段階で、道路管理者手続も含めた整理が必要です。


9. まとめ

道路使用許可は、道路で工事・作業、工作物設置、露店出店、祭礼行事や撮影・イベントなどを行う際に関係する手続です。
道路使用許可の申請先は、原則として場所・区間を管轄する警察署です。
必要書類は申請書と見取図が基本で、行為内容に応じて交通安全対策資料などが追加されます。
道路占用許可も必要になる案件があり、一括提出が可能な仕組みも整理されています。
手数料やオンライン申請(e-Gov)の対応は地域差があるため、申請先の都道府県警察の案内で確認してください。

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